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公開日: 2026.02.05
更新日: 2026.02.05
団塊ジュニア世代とは、1971年から1974年に生まれた人々を指す言葉です。日本における第二次ベビーブーム世代であり、2025年現在は50歳から54歳となっています。この世代は日本の労働力人口において最大のボリュームゾーンを形成しており、社会・経済に大きな影響を与えてきました。
本記事では、団塊ジュニア世代の特徴や成長過程を振り返りながら、彼らが直面する「2040年問題」について整理します。さらに、この世代に対するマーケティング戦略のポイントについても解説していきます。 高齢化が進む日本において、終活市場は着実に拡大を続けています。2026年には市場規模が280億円に達すると予測されており、新規参入企業も増加しています。
しかし、多くの人が終活の必要性を感じながらも、実際に行動に移せていないのが現状です。「興味はあるけど、まだ早い」「何から始めればいいかわからない」——
こうした潜在層にどうアプローチするかが、終活ビジネス成功の鍵を握っています。
本記事では、最新のアンケート調査をもとに終活市場の実態を明らかにし、潜在層を動かすために企業が取るべきマーケティング施策について解説します。
「終活」とは、人生の最期をより良く迎えるために生前から準備を進める活動を指します。かつては「縁起でもない」と敬遠されがちだったテーマですが、近年は「自分らしい最期を迎えたい」「家族に負担をかけたくない」という前向きな動機から取り組む人が増えています。その領域は以下のように多岐にわたります。
近年では、これらのサービスと生活者をつなぐオンラインプラットフォームも登場し、異業種からの参入も含め終活関連ビジネスへの新規参入が相次いでいます。葬儀・墓石業界だけでなく、不動産、金融、IT、介護など幅広い業界が終活市場に注目しています。
国内の終活関連ビジネス市場は拡大傾向にあります。矢野経済研究所の調査によると、終活関連ビジネスの主要分野(身元保証サービスと生前整理サービスの合計)の市場規模は以下のように推移しています。
終活関連ビジネスの事業領域は年々拡大しており、認知度向上に伴い利用者の増加も見込まれています。成長市場として多くの企業が注目する分野です。
出典:矢野経済研究所「終活関連ビジネスに関する調査を実施(2025年)」
終活ビジネスが拡大している背景には、日本社会の急速な高齢化と世帯構造の変化があります。かつては家族や地域社会が担っていた高齢者の生活支援や死後の手続きを、専門サービスに委ねるニーズが高まっているのです。
高齢化の進行
日本は世界でも類を見ないスピードで高齢化が進んでいます。2024年時点で高齢化率は約3割に達しており、今後も上昇が続く見込みです。高齢化率(65歳以上人口の割合)の推移は以下の通りです。
2070年には2.6人に1人が65歳以上、約4人に1人が75歳以上となる社会が到来すると推計されています。超高齢社会の進行により、高齢者本人が自分の「終末の迎え方」を事前に準備したいというニーズが高まっています。
出典:内閣府「令和7年版高齢社会白書」
出典:国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(令和5年推計)」
高齢者の一人暮らし世帯の増加
65歳以上の一人暮らしの者は男女ともに増加しています。以下は65歳以上の男女それぞれの人口に占める一人暮らしの割合です。
高齢者の単身世帯が増えるほど、生前のうちに身辺整理や葬儀・お墓の手配、財産管理などを自分で進めておこうと考える人が増える傾向にあります。核家族化・少子化により家族構成が変化し、子供世代に負担をかけず自分の最期は自分で準備したいという志向も広がっています。
出典:内閣府「令和7年版高齢社会白書(全体版)- 3 家族と世帯」
終活に関する生活者の意識や行動を把握するため、株式会社オースタンスが2025年7月にアンケート調査を実施しました。ここでは、この調査結果をもとに終活の実態を詳しく見ていきます。
出典:株式会社オースタンス「〖7月29日は生前整理の日〗『終活』に関する意識・行動調査」
まず、終活に対する認知度と実施率について確認します。
「終活」という言葉の認知度は99%に達しました。ほとんどの人が終活の概念自体は知っているという状況です。加えて、終活の必要性を感じている人も全体の約92%にのぼります。大多数の中高年が「いずれ終活は必要」と考えていることがわかります。
しかし実際に「すでに終活に取り組んでいる」人は約43%に留まります。半数以上は終活が必要と感じつつも、まだ行動に移せていない層といえます。

終活を始めるタイミングやきっかけについて見ると、本格的に終活に着手し始める年代は「60代」がピークとなっています。
仕事を定年退職して時間にゆとりが生まれたり、自身や配偶者の病気・入院など健康上の不安を感じたりすることが、終活に取り組み始める具体的な契機になりやすいようです。
では、実際に終活を始めた人たちは何から手を付けているのでしょうか。オースタンスの調査によると、終活実践者の多くは「エンディングノートなどで自分で少し整理している」段階や「情報収集段階」にあることがわかっています。
最初の一歩としては、預貯金や証券など資産の棚卸し、不要な持ち物の断捨離、エンディングノートへの記録といった比較的取り掛かりやすい作業から始める人が多いと考えられます。
終活を始めたきっかけとしては、「定年退職」「病気・入院」「身近な人の死」などが多く挙げられています。人生の節目や健康上の変化が、終活への意識を高める契機となっているようです。
終活を始めている人の多くは、まず身近で取り掛かりやすいことから着手しています。企業としては、こうした「最初の一歩」を後押しするサービスや情報提供が求められます。
一方、終活に関心はあっても「まだ始めていない」人たちも多数存在します。その主な理由は大きく二つに分けられます。

心理的ハードル
最も多い声が「まだ自分には早い」というものです。「終活=自分の死を意識すること」と捉えて尻込みしたり、「縁起でもない」と先延ばしにしたりするケースです。特に比較的若いシニア層ほど「まだ元気だし、縁遠い話」と感じて後回しにしがちな傾向があります。
情報不足・手順の不明
「何から始めたらいいかわからない」という戸惑いも多く挙げられます。終活の範囲は広いため、何をどう進めれば良いか分からず手を付けられないうちに時間が経ってしまう人も多いようです。全体像を掴めないまま漠然と「そのうち…」と先送りしてしまうケースは少なくありません。
未着手層を動かすきっかけ
この「必要性は感じているが行動できない」層にどうアプローチするかが、終活ビジネスに携わる企業にとって大きな課題といえます。
未着手層を動かすきっかけとして有効なのがセミナーや講座の存在です。調査でも、終活を始めるきっかけについて「終活に関するセミナーや講座」が全世代でトップとなり、30%以上の高い関心を集めました。
終活セミナーでは専門家がわかりやすくポイントを教えてくれるため、「何をしたらいいかわからない」という不安の解消につながります。また、同じような関心を持つ人々が集まることで刺激を受け、「自分も始めてみよう」という前向きな気持ちになりやすいようです。
このように、終活市場では「必要性を感じながらも行動に移せていない潜在層」が多数存在します。この層にどうアプローチし、行動を促すかが、終活ビジネス成功の鍵となります。具体的な施策についてお悩みの方は、シニアマーケティングの専門家にご相談ください。
調査結果から見えてきたように、終活市場では潜在顧客(興味はあるが行動に移せていない層)が大きな割合を占めます。ここでは、終活関連ビジネスのマーケティング施策について、特に潜在層へのアプローチ方法を中心に解説します。
終活ビジネスのターゲットは広義には中高年層全般ですが、その中でも実際にすぐ行動してくれる「顕在層(今すぐ終活したい人)」はごく一部で、およそ9割近くは潜在層だといわれています。前述の通り、必要性を感じつつもまだ着手していない人が多数派であり、この潜在層の掘り起こしが市場拡大の鍵となります。
60代でも1年以内に終活開始を検討しているのは約10%にとどまります。「終活に関心はあるが後回しにしている」という層にリーチして行動を促すのは容易ではありません。「終活」というテーマ自体が重く感じられ、「まだ早い」と敬遠されがちな面があるためです。
つまり終活マーケットの特徴として、顧客の大半は「いつかそのうちやらなきゃ」と考える潜在顧客であり、その心理的ハードルをどう下げて行動を引き出すかがマーケティング上のポイントとなります。
潜在層攻略が重要な終活市場では、マーケティング施策も一般消費財とは異なる工夫が求められます。顕在層と潜在層に分けて、それぞれ適した手法でアプローチするのが定石です。

顕在層へのアプローチ 「今すぐ終活したい」「具体的なサービスを探している」という顕在層に対しては、WEB検索や比較サイト経由の集客が有効です。
顕在層は具体的なニーズを持っているため、資料請求や無料相談会への誘導も効果的です。エンディングノートの雛形進呈や生前整理チェックリストの提供など、具体的な提案を用意してコンタクトにつなげましょう。
顕在層のボリュームは潜在層に比べ小さいものの、成約率は高いため、確実に取りこぼさないダイレクトマーケティングが基本となります。
潜在層へのアプローチ
終活市場で最大のボリュームゾーンである潜在層には、いきなりサービスの直販的な広告を見せても動きません。心理的ハードルを下げ、きっかけを提供する工夫が重要です。
特にオースタンスが提唱する「アンケート型広告」は、シニアの「自分の経験が誰かの役に立つなら…」という貢献欲求を刺激しながら、自然とサービス理解を促すことができます。
潜在層攻略のポイントは「啓発」と「信頼構築」です。怖い・難しいというイメージを和らげ「自分事」と感じてもらう啓発コンテンツを展開し、押し付けがましくない形で接点を作り続けることが重要です。
ここでは、終活関連ビジネスで顧客獲得や認知拡大に成功した具体的な事例を3つ取り上げます。
終活のまどぐち
「終活と相続のまどぐち」は、終活・相続の悩み相談を一箇所で受け付ける常設の相談窓口(店舗型施設)です。複数の専門家につなぐワンストップサービスを提供しています。
このサービスを運営する企業では、シニア層への来店・成約数の向上が課題でした。また「終活に興味はあるが行動できていない潜在層にどうアプローチし行動変容を促すか」がマーケティング上のテーマとなっていました。
株式会社オースタンスが支援し、シニア層向けにユニークなデジタルマーケティング施策を展開しました。一つは「広告感をなくしたアンケート型広告」です。趣味人倶楽部やFacebook上でクイズ感覚で回答できるアンケートを配信し、回答後に自然な形でサービス案内へ誘導しました。
もう一つは終活セミナーの開催です。「終活って何から始めればいい?」という疑問を持つ潜在層に向けて、専門家がわかりやすく解説するリアルイベントを実施しました。参加者は直接質問できる安心感から行動意欲が高まりやすく、セミナー後の来店予約につながるケースも多く見られました。また、セミナーの録画をウェビナーとして配信することで、遠方の方や日程が合わなかった方にもリーチを広げています。
これらの施策により、累計200件以上の資料請求・来店予約を獲得することに成功しました。また、セミナー参加者約40名のうち5名が実際に店舗来店につながっています。
出典:株式会社オースタンス プレスリリース
小さなお葬式
「小さなお葬式」は、株式会社ユニクエストが2009年に開始した日本初のインターネット集客型低価格葬儀サービスです。全国一律の明確なセット料金プランをウェブ上で提示しています。
「小さなお葬式」は当初から徹底した顧客目線とデジタルマーケティング戦略で事業を拡大しました。葬儀業界では珍しく自社内にエンジニアやWEB担当を抱え、公式サイトの利便性向上、SEO対策、WEB広告運用や有益なコンテンツ発信に注力しています。料金プランやサービス内容をネット上で分かりやすく開示し、24時間いつでも見積もりや問い合わせができる体制を整えました。
その結果、2017年以降葬儀受注件数で全国No.1を継続するまでに成長しました。2020年には年間約56,000件もの葬儀申込みを扱い、4年連続で業界トップの実績を記録しています。成功の要因は、既存葬儀の不満点(価格の不透明さ・過剰な規模)を的確に捉えたサービス設計と、ウェブマーケティングによる集客力にあります。
出典:株式会社ユニクエスト プレスリリース
公益社「生前葬」
公益社は大阪を中心に展開する老舗葬儀社です。近年注力している「生前葬」は、本人が元気なうちに自ら主催して行うお別れのセレモニーで、お世話になった方々に感謝を伝える儀式です。
公益社では、生前葬を希望する顧客に対して、会場手配から式次第の企画・進行までトータルにプロデュースするサービスを提供しています。ホテルの宴会場などで、顧客の人生や人脈を反映したオリジナルなお別れ会を企画し、式典の専門スタッフが進行をサポートします。
2019年には公益財団法人パブリックリソース財団と連携し、「謝縁会(しゃえんかい)」というイベントを開催しました。これは生前葬とチャリティ(遺贈寄付)を組み合わせた日本初の試みで、当日は約150名もの人々が集まり盛況となりました。
参加者からは「本人に直接感謝を伝えられて良かった」「前向きで素晴らしい会だった」といった声が寄せられています。生前葬が単なる「葬儀の前倒し」ではなく、残りの人生を豊かにするポジティブな終活として受け入れられつつあることを示しています。
出典:はじめてのお葬式ガイド
超高齢社会の日本において、終活市場は今後も拡大が見込まれる成長分野です。市場規模は2026年に約280億円に達すると予測され、高齢者の価値観変化や家族構成の変化が需要を押し上げています。
株式会社オースタンスは、「AGING BRINGS MORE FUN!」をビジョンに掲げ、シニア・中高年向けのマーケティング支援・新規事業支援を行う企業です。国内最大級のシニア・中高年コミュニティ「趣味人倶楽部」を運営しており、会員数は42万人、月間3,000万PVの規模があります。
オースタンスでは、シニア向けの新規事業開発からマーケティング、リサーチ、プロダクト・サイト開発まで一気通貫で支援しています。終活関連ビジネスにおいても、アンケート型広告やセミナー開催など、シニアの心理に寄り添った施策で多くの成果を上げてきました。
「リスティング広告だけでは顧客が獲得できない」「潜在層へのアプローチ方法がわからない」といった課題を抱える企業に対し、シニア向けマーケティングのプロフェッショナルとして最適なソリューションを提案しています。終活市場への参入や顧客獲得にお悩みの方は、ぜひオースタンスへご相談ください。

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